| What's 997? |
ポルシェ・カレラ997とはどんな車なのか、ポルシェ社のオフィシャル情報の他、ぼくの勝手な見解を述べてみます。
〜ポルシェ911とは?(ポルシェ・ジャパンホームページより〜 ポルシェ911とは、誰もが夢見る「憧れ」であり、「伝説」であり、「到達点」でもあります。ジ・イレブン。私たちは911をそう呼んでいます。40年以上にわたり、継続的な成功を収めている方程式。新世代モデルが誕生するたびに、時代の一歩先を進んでいました。だからこそ、その魅力は時代が移り変わっても色褪せません。誕生以来、基本はまったく変わっていません。同時に、新世代モデルが誕生するたびに、それぞれの時代の最先端を行くテクノロジーが投入されました。私たちは、基本となるコンセプトに心から敬意を払い、これを大切に守ってきました。
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| 997SPEC |
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911他モデル・ボクスター・ケイマン・カイエンのスペックはこちら
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*****997カレラSPEC (MY06・MT)***** 911他モデル・ボクスター・ケイマン・カイエンのスペックはこちら *変更は赤字で記載しています。
重量、エンジンマネジメント(モトロニック)、ABS、出力変更なし
燃費はなぜか-0.2km/L(同じ10・15モード)
ボディカラー変更
スポーツエグゾーストがオプションに追加(290000円)
スポーツルック・フットレストがオプションに追加(30000円)
カップエアロキットがオプションに追加(830000円)
オプションのホイールが一部値下げ(量産効果?)
メタリックカラー値下げ(-2000円)
スペシャルカラー値上げ(+1000円)
カスタムカラー値上げ(+10000円)
ツートンレザーインテリアがオプションに追加(550000円)
オールレザーインテリア値上げ(+6500円)
PCCB値上げ(+2500円)
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*****997カレラSPEC (MY07・MT)***** 911他モデル・ボクスター・ケイマン・カイエンのスペックはこちら *変更は赤字で記載しています。
重量、エンジンマネジメント(モトロニック)、ABS、燃費、出力変更なし
ボディカラー変更
タイヤプレッシャーモニター(TPM)がオプションに追加(110000円)
ターボホイールがオプションに追加
ヌバックレザートリムフロアマットがオプションに追加(30000円)
カップエアロキット値上げ(+47000円)
シールグレーMが消滅(ボディカラー)
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*****997カレラSPEC (MY08・MT)***** 911他モデル・ボクスター・ケイマン・カイエンのスペックはこちら *変更は赤字で記載しています。
重量、エンジンマネジメント(モトロニック)、ABS、燃費、出力変更なし
ボディカラー変更
インテリアカラー追加(カレラレッド)
価格が1115万円に
エクスクルーシブが本カタログに統合
PCCB値下げ(-2500円)
ボディカラー別色ホイールがオプションに追加(246500円)
レッドカラーブレーキキャリパーがオプションに追加(176500円)
ナビゲーション・プレパレーションがカタログに記載追加
オールレザーインテリア値下げ(-2000円)
ツートンカラーレザーインテリア値上げ(13000円)
ボディカラー同色エンブレムがオプションに追加(19000円)
ラピスブルー、ダークティールM消滅(ボディカラー)パームグリーン消滅(インテリア)
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| 987と997に対する個人的な感想 |
| 997は、水冷911の2世代目に当たります。911は高価な車ですし、911を購入する金額があれば、他の色々な車を買うことだってできます。なぜ911なのか、と良く聞かれますが、正直なところ「乗ってみたかったから」という以外にはありません。ぼくは以前ボクスター(986)を購入するまではポルシェ車は購入対象ではありませんでしたし、強烈な憧れも抱いてはいませんでした。
でも、実際にボクスターを自分のお金で購入して、いろいろな条件下で乗ってみてはじめて気づく点が多々ありました。
それらはぼくが購入前に抱いていたポルシェのイメージを良い意味で変えてくれるものであり、自動車メーカーとしての歴史、テクノロジー、情熱を感じずにはいられないものです。
高性能なエンジンをミドシップに搭載して前にも後ろにも十分なトランクスペースがあり、しかも現代のハイパフォーマンスカーの基準に照らし合わせると十分にコンパクト、いつでもどこでも、だれでもその性能を楽しむことができる。こんな車はポルシェ以外には造れない、そう思ったのです。
911は西暦2004年において、40年の歴史を迎える車です。諸般の事情で(一般に不利とされる)RRレイアウトにこだわり続け、それを克服しようとしてきた40年でもあります。走る、曲がる、止まる、そして現代において要求される快適性、それらを高い次元でバランスさせたモデルが911ではないか、そう考えます。911のパフォーマンスについては自動車に興味がある、または関係している人間であればだれもが認めるところですが、911を真似るメーカーやは今のところ存在しないのではないでしょうか(単にレイアウトだけであればスマート・フォーツーや一部軽自動車がありますね)。それだけ難しいレイアウトなのだと思います。
購入にあたってはボクスターが対抗馬となり、ずいぶん悩みました。
986、996世代においてはポルシェ社の経済的な理由により双方のパーツ共有化を余儀なくされており、もともと性格の異なる2車ではあったものの、その制約により本来意図していたような色付けができなかったようにも思います。そして今、経済的制約から解放された(かのように見える)ポルシェ社はより明確なキャラクターを987、997に与えて市場へとリリースしました。2世代目にしてようやく双方の呪縛から脱したとも言えます。
初代ボクスター(986)は発売当時のポルシェ社における財政的な理由(資金が不足していて部品共有化を進める他なかった)でほぼ同時期に発表されたカレラ(996)と基本コンポーネントの一部や外装を共有しており、そのため発売当時はカレラ乗りの方からは猛烈な批判を浴びました(より安価な車種と同じルックスであるのは納得行かない、ということですね)。個人的にはコストダウン以外にも、メーカーとしてカレラとボクスターとの間に共通イメージを持たせたかったという戦略もあったのだと思いますが、それが当時の市場では拒絶されたことになります。その後2002年になり財務状況が好転したポルシェ社はカレラのフェイスを変更、ボクスターとの差別化を図る方向へ転じます。この時点で、ポルシェ社は「カレラ」と「ボクスター」の明確なキャラクター付けを始めたのかもしれません。カレラとボクスターが同じ顔をしていたという事実は、当時全くのブランニューモデルであったボクスターを「ポルシェの一員(それまではポルシェ=カレラだった)」として新規参入するにあたり、市場にアピールする良い手段だったのかもしれませんね。 996と986世代におけるカレラとボクスターの微妙な関係は、排気量/パワー比を見れば明らかです。それぞれ最終モデルでの数値ですが、ボクスターSのみその数値が極端に低く、ポルシェ社の、「カレラ及びカレラオーナーに対する」遠慮を見て取ることができます。 その後、ポルシェ社初となるSUVカイエンも発表・発売され、ポルシェ社としては空前の増収増益となるのですが、2004年にモデルチェンジされた997カレラと987ボクスターは資金的な制約から放たれた最近のポルシェ社の意欲的な作品と言えます。 新世代ポルシェの外装に関しては、それまでどちらかというと各パーツを目立たないよう控えめにデザインし全体的にスリークな印象を与えていた996・986に対し、各パーツに主張を(機能も)持たせ、非常にソリッドかつ高機能を予感させるデザインになったと思います。ナチュラルで受け入れやすい、親しみのあるデザインから一転して、よりアグレッシブでアドレナリン分泌度を上昇させるデザインへ移行したかのように思います。
996・986が発売され、その後この997・987が発売されるまでの間に発売されたポルシェ車は「カイエン」と「カレラGT」。ぼく個人が感じる印象としては、コクピットはカイエンから、エクステリアはカレラGTから意匠を受け継いだと感じています。 コクピットでいえばメタリック塗装の各パーツ、水平など直線を基調にしたデザイン。エクステリアに関してはフロントフードとバンパー・ヘッドライトとの境界線、またテールランプ形状や、その上へと移動されたバンパーとボディとの境界線が挙げられます。986では真横から見た際、フロントフェンダーからリヤエンドにかけて水平なラインが見られましたが、987ではフェンダーがより立体的になり、肉眼で見た際のイメージがずいぶん986とは異なります。 部品は可能な限り共通化し、しかし車種ごとの性格も分けなくてはならない、さらにメーカーとしての統一アイデンテティ、つまりだれがどこから見ても「それがポルシェ一族である」ことが明確となることが要求されたと思うのですが、新世代においてカレラはラグジーなハイパフォーマンスカー、ボクスターはピュアスポーツ、カイエンは4枚ドアの高ユーティリティ車、というのが現在の棲み分けだと思います。ここに来て、カレラ・ボクスターともに双方の呪縛から逃れ、それぞれの道を歩み始めたという印象があります。ポルシェ社が本来目指した方向性なのでしょうね。 987ボクスターが発表されたときにポルシェUKのサイトで使われたムービーはボクサーがトレーニングしている風景と山道を駆け抜けるボクスターをオーバーラップさせたものでした。その際のコピーは「Never stop demanding more.」「Never be satisfied.」「demonstrate your sporting nature.」「Strive to be the best.」、武闘派を予感させるムービーが印象的です。 ボクスターに関しては価格的に見ても競合する車種はほとんど無いと思っていますが、カレラの存在するカテゴリ、つまり1000万円オーバーのクラスには多数競合車が存在します。ジャガーXK、メルセデスSL、マセラーティ、ガヤルド、BMW6シリーズ、8気筒フェラーリなどがそれです。それぞれキャラクターも異なりますし、微妙に価格帯も異なりますが、ポルシェを選ぶ人というのはけしてパフォーマンスのみを追及している人ばかりではなく、ある程度の「お金に見合った高級さ」を求める人もいるのだと思います。ぼくは、パフォーマンス的にポルシェが一番だと信じていますが、これら競合ひしめく中で生き抜いてゆくにはカレラが「わかりやすい高級さ、乗り心地の向上」を追求するのは当然の流れとも言えます。 ポルシェAGによれば、カレラは「スポーツカー」、ボクスターは「ファンカー」だそうです。これは996・986時代ですでに定義されていたと思われ、996にあったようなハードなオプションが986には用意されなかったことから想像できます。しかしながら997/987へと以降するにあたり、初期のオプション構成においてはカレラ/ボクスターともに走り系OPに関してはあまり差がなくなりました。スポーツクロノ、PASM、PCCB、ショートシフトなど。しかしながらカレラに用意されるスポーツシャシー、しかもLSDつきのものが987ボクスターに用意されないのはポルシェ社による線引きかと思われます。実際のパッケージングはボクスターの方が有利であり、よりハイパワーなエンジンを積んで、よりハードな足回りを用意すれば、その運動性能はカレラを凌駕するであろうということは想像がつきますが、996/986時代よりも997/987世代に入ってからのほうがより一層キャラクターの差が明確になったように思います。それはアピアランスの差が大きくなった、というだけにはとどまらず,ドライブフィールにも現れます。ボクスターは低速時でも運転を楽しむことができ、しかしカレラの「楽しい」速度域はボクスターのそれよりずっと上に設定されているように思います。対象とする速度域が異なるのでしょうね。任意にそういったフィーリングのコントロールまでできてしまうポルシェ社には感心するとともに、ボクスターとカレラの間には明確な定義の差があるのだと感じます。そしてそれは、どちらが良い、どちらが上、といったものではなくて、それぞれの2車を積極的に選ぶ理由になっていると思います。下にスペック比較表(MT)を記載してみました。ボクスターの排気量あたり出力が大幅に引き上げられたのがわかります。
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| 997カレラについて |
| 997は996に対して約80%の部品が刷新され、新たに取得した170件ほどの特許技術が使用されているそうです。996に対しての主な変更点はボンネットがアルミ(996比ー6kg)になった点、ドアミラーが2本支持になりサイドからリアにかけての空気の流れを改善した点、フロント・リアガラスが接着式になった(996はモールを使用したはめこみ式)点、そしてヘッドライトが丸型になり、フォグランプ・ウインカーユニットがフロントバンパー内に移設された点、リヤフードのルーバーの向きが逆になった点、新設計のアンダーパネルが採用された点、インテリアの質感向上、軽量(996比ー6kg)・振動吸収型のシートが採用された点、アイシン製6MTが採用された点、そしてもちろん5PSのパワーアップ、さらには3.8リッターエンジンの投入などがあります。しかしながら、見た目の変化よりも実際に運転した時のフィーリングの変化の方が大きく感じます。これはトレッドの拡大&タイヤサイズの変更というよりも、アルミダンパー採用(70%軽量化)によるバネ下重量の軽減やボディ剛性の向上といった部分が大きいかもしれません。 987ボクスターとの部品共通化率ですが、50〜55%と記載してあるものや、はたまた986/996時代の38%から30%へ下がった、とするものまで様々です。 PORSCHE USAのフォトギャラリーはこちら
<その他の変更点> ・PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメント)の標準装備もしくはOP設定 ・ステアリングにチルト機構・可変レシオ採用 ・Cd値の改善(0.28〜0.29) ・ねじり方向8%・曲げ方向40%の剛性向上 ・メーター内の電圧計が油温計へ変更 ・標準ホイールが大径化、タイヤサイズ外径も大径化、前後タイヤの有効外径が911史上初めて変化 ・インテリアカラーの変更(996に対して) ・エンジン本体を軽量化(-2kgの202kgへ) ・オイル交換インターバルが2万キロから3万キロへ延長 ・補機類のベルト・スパークプラグの交換インターバルが8万キロから9万キロへ ・エアフィルターの交換時期が4万キロから5万キロへ ・点検回数はパーセンテージにして26%減少 ・全長が3mm短くなり、全幅は38mm拡大 ・トレッドはフロント21mmリア34mm拡大 ・PSMの作動有効スピードを変更(70km/h) ・シート座面が低くなり、重心が低くなった ・ハーネス類もダイエット ・ブレーキのブースト係数を17%UP ・アンダーパネルの形状が変わり、車内へのロードノイズの進入が減少 ・スペアタイヤ廃止、コンプレッサーと補修キットを装備
::ボディシェル:: 997のボディシェルはスチールシェルとしてはサイズ比で世界最軽量の部類である273kgだそうです。(996カレラ比15kg増、車全体の重量は20kgほど増加) カタログを見比べるとフロントまわりを中心に補強が入っているのがわかります。フロントトランク内を前後に走る赤紫色のフレーム2本と垂直に黄色いバーがトランク前後各1本、計2本追加されています。また、キャビン前方には「バルクヘッドクロスメンバー」なるNewパーツが追加されており、その横からサイドシルへ向けても補強パーツが伸びていて、これが結構効いているらしいです。緑色は超高張力鋼、黄色は高張力鋼、グレーはシートスチール、赤紫はテーラードブランクパネル。996カレラで使われていた「ボロン鋼」は今回使用されていないようです。さらにフロントトランク底面にも補強板のようなものが追加されています。フロントフードが軽くなったことでフロント周辺が軽量化されましたが、そのぶんこれらの補強が入ったので、位置的に考えても低重心化が達成できて良かったのでしょうね。
::PASM:: ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント。カレラSには標準装備、カレラにはオプション設定となります。「アクティブ」とはいうものの、アクティブに姿勢制御を行うものではなく、ダンパー内に設けられたオリフィスの開閉を制御し、ダンパー減衰力の調整を行うもので、カイエンでは、同じ名称でエア式のものが採用されています。「アクティブ」というからには、車高もある程度コントロールできればよかったのに、と思ったりしますが、そうなるサスのジオメトリーなどに変化が出て本来の性能を発揮できないのかもしれませんね。ダンピングモードは「ノーマル」と「スポーツ」の2種。 ![]() ::シート:: シートは上に書いたとおり新開発(軽量・座面が下がった)のものが採用されています。996よりもサポート部の張り出しが大きくなり、さらに座り心地が良くなったようにも思います。レバー・樹脂部分などもずいぶんお洒落になりました。衝撃吸収構造を採用したシート(シャシー特性にあわせたスプリングを組み込んだ、とある)が標準装備され、この標準シートは手動による高さ・前後位置、電動によるバックレスト調整が可能です。
::トランスミッション(マニュアル):: 997は新開発の6MTを搭載します。アイシン製だそうです。とはいっても、アイシンが開発したものをそのまま載せたのではなく、ポルシェ社が開発・設計したものをアイシンに造らせたということです。ギアレシオはややクロスし、シフトストロークは15%短くなっています。
::インテリア:: 最も見た目の変化の幅が大きかったのがインテリアといえるかもしれません。993までと同様、水平基調になっていますが、カイエンで取り入れられたテイストをふんだんに使っているため、今までのカレラとは全く異なる印象を受けます。一気に何世代も飛び越してしまったかのような雰囲気ですね。
::ステアリング:: 新たに「可変ギアレシオ」が採用されました。速度に応じて切れ角が変わるタイプではなく、ステアリングを切った角度に応じてだんだんタイヤの切れる角度が大きくなってゆくタイプです。センターから30度付近は17:1、30度から徐々にレシオが変化して細大切れ角である270度では13:8になります。参考までに、速度対応変化型可変ステアリングレシオを採用するBMW5シリーズは10:0から20:0の間で変化するそうですステアリングの調整については、従来のテレスコ機能に加え、チルト機能が追加されました。ロード・インフォーメーションの伝達能力も向上しているそうです。最小回転半径は5.4m。
::タイヤ・ホイール:: 997カレラでは、前後に外形の異なるタイヤ・ホールが採用されました。スペアタイヤを廃止したことで実現ができたということです。カレラSに至っては295/30サイズのリヤタイヤが標準装備となりますが、もしスペアタイヤがあったとしても外した19インチ・295/30サイズのタイヤを収納できる場所は車内になさそうですね。997カレラではホイールサイズが996カレラに比べ、1インチUPの18インチが標準となります。
::スポーツクロノ・パッケージ:: オフィシャル・フォトが公開された時には、まだオプションの詳細が知らされていなかったため「あの時計は一体何?」と物議をかもした、その正体です。 「シャシー・エンジン・トランスミッションへ、よりスポーティーなチューニングが施されます」とありますが、PSMの作動基準値やレブリミットが引き上げられ、燃調マップやPASM、シフトプログラム(Tip)をよりハードに設定することができるようですね。ストップウオッチの盤面はメーターパネルとコーディネートされるようですが(カレラでは黒、カレラSでは白)、オプションでカラーメーターパネルを選んだ場合はどうなるのでしょうね。
::BOSEサラウンドサウンドシステム:: 997には、メーカーオプションでボーズ・サラウンド・サウンド・システムが設定されます。996と比べると名称に「サラウンド」が付きました。996では6チャンネルアンプがひとつ、これでダッシュ上3.5インチミッドx2&2インチツイーターx2、ドアの4.5インチローミッドx2、リアの3.5インチミッドx2&2インチツイーターx2、5.25インチウーファーx2個を駆動します。それに対して997は5個のアンプ(25W)に加え100Wアンプ、サブウーファー用100Wスイッチアンプの計7個のアンプによって各チャンネルを駆動します。チャンネルの振り分けもセンター、レフト、ライト、レフトサラウンド、ライトサラウンド、サブウーファーとなり、同じデジタルでありながら996のシステムとは根本的に異なるものであることがわかります(996は4チャンネル+サブウーファーL/Rでしょうか)。スピーカー構成はダッシュに7cmセンターフィルスピーカー、左右に2.5cmネオジウムツイーター、左右ドアに8cmミッドレンジスピーカーと20cmNdスピーカー、リア左右に2.5cmネオジウムツイーター&8cmネオジウムミッドレンジスピーカー、13cmウーファーX2、というものです。フロントドアに内蔵されるウーファーはボーズ独自のマグネットが前面にあるNdウーファー、薄型なので同じ奥行きであれば口径をより大きくでき、またスピーカーにアンプを内蔵(振動は大丈夫か・・・)していることが特徴ですが、996にあったエンクロージャーはなくなってしまったようですね。また、デジタルデコーディングによって2ch録音されたディスクでも5.1chへとデコードできるようになりましたが、構成が複雑になったことで996に比べ価格がUP(199500円)しています。試乗車で視聴する限りではなんともコメントしがたい印象を受けました(997は標準装備のオーディオでも、なかなかいい線を行っていると思います)。
::エアロダイナミクス:: 997は空力の改善にも配慮されています。その結果996に比べてわずかですがcd値が減少し、カレラで0.28、カレラSで0.29となっています。MTとTipではフロントバンパーのセンター部エアインテーク内部が異なる(MTはカバーつき)のですが、そのあたりの差異についてはアナウンスが無く、cd値に影響があるのか無いのかわかりません。996ではモールを使ったはめ込み式であったフロントウインドウを997では接着式にして段差を減らしたり(そういえばRUFは昔、雨ドイを削り取ったりしていましたね)、地道な変更を重ねているそうです。やはりもっとも目につく部分はサイドミラーですね。シャシー裏面には総面積の2/3近いカバーが貼られてよりフラッシュサーフェス化が図られているそうです。
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| 997のバリエーションについて |
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::カレラ4::
997カレラ・カレラSのRR系はは全幅1810mm、997カレラ4・カレラ4Sの4WD系は全幅1852mm、と全幅が異なります。これはリヤフェンダー拡大によるもので、295/35ZR18(カレラは265/40ZR18)というファットなリヤタイヤをボディに収めるためです(カレラ4Sに至っては305/30ZR19)。リヤに対してトレッドが狭いのでステアリングの切込みがシャープに、また5%〜40%のトルクをスプリットするビスカスカップリング4WD化による重量増加分(55kg)がほぼフロントにあるために前後バランスが改善され、ピッチングが少なく快適な乗り心地であるようです。0−100km加速としてはカレラ4はカレラに対して+0.1秒、カレラ4Sはカレラ4Sと同じタイムです。事実、55kg程度の重量の増加はカレラ/カレラSの出力を考えると微々たる物で、逆に4WD化によるトラクション増加が寄与して0−100km加速タイムが向上しそうですが、そうでないのはやはり元来RRのトラクションが強烈であること、そしてポルシェは加速性能を目指して4WD化を行ったのではない、ということでしょうね。996カレラの時とは異なり、今回はボディ形状を変えていますので、通常のカレラ(2WD)とは「別モデル」ということを改めて強調しているのだと思います。ポルシェは微妙なチューニングが得意であり、それは2WDのカレラとカレラSにおいても差異を演出している程なので実際にカレラ4をドライブすると、2WDモデルとは全く違う乗り味かもしれません。
::カブリオレ:: 重量はクーペに比べてわずか+85kg程度の増加にとどまるカレラ・カブリオレシリーズ。2WD系では0−100km加速はクーペに遅れること0.1秒、最高速は同じ数値(cd値は微増の0.29)です。日本では圧倒的にクーペが多いカレラですが、北米では約半数がカブリオレの販売と言われており、世界的な需要は相当なものだと思われます(かつてのBMW8シリーズが成功しなかったのはオープンモデルをラインナップしていなかったからだと言われている)。幌の開閉可能な速度域は時速30kmから50kmへ引き上げられました。世の中では一般的になりつつある格納式ハードトップを採用しなかったのはその重量、そして格納時とそうでない時の重量バランスの変化を嫌ったためと言われていますが、個人的には美しいラインのルーフを(格納式ハードトップでは)実現することが難しかったのが最大の理由ではないか、と思っています。いずれにせよ、ソフトトップの醸し出すエレガントな雰囲気は良いものです。
::GT3:: 2006年2月28日、ジュネーブショーにて発表。エンジンは3.6L、最高出力は415馬力(1リッターあたり115.3馬力)。0−100km/h加速は4.3秒、160km/hに達するまでに要する時間は8.7秒。レブリミットは200回転引き上げられ、7600RPMとされています。改良型6MT、シフトアップディスプレイ、PASM、19インチタイヤ、「カレラGTから受け継いだ新しいトラクションコントロールシステム」の新装備がアナウンスされています。PASMについては、ノーマルモードで「先代のフィールに近い」とプレスリリースにあるので、スポーツモードではたいへんな硬さであることが想像できます。ヨーロッパでの発売は2006年5月から。
webCGによると、ボディのコアはカレラ4、そしてエクステリアはカレラ2だそうです。トランスミッションはアイシンではなく、従来同様のゲトラグとのこと。「圧縮比を11.7:1から12.0:1にアップ。吸排気系の高効率化や、ピストンとコンロッド(チタン製)、クランクシャフトなど可動部分の軽量化によってポテンシャルを大幅にアップした。その結果、1リッターあたりの出力は115.3psと「オンロード車両用自然吸気エンジンとしては世界最高レベル」を実現し、最高出力は415ps、最大トルクも41.3kgmに達した。とあります。」専用サイトはサーキット激相するGT3を満喫できるすばらしいつくりです。
受注開始時のプレスリリースはこちら ::ターボ:: 2006年2月28日、ジュネーブショーにて発表。エンジンは3.6L、最高出力は480馬力(996比+60馬力)。リッターあたり出力はなんと133馬力です。最大トルクの発生域も1950〜5000RPM(996ターボは2700〜4600RPM)と広くなり、より扱いやすくなったであろうことが想像できます。加速性能(0−100km/h)については6MTで3.9秒、ティプトロニックSでは3.7秒。なんとTipの方が加速性能において6MTを上回っています。200km/hに達するまでの時間は6MTで12.8秒、Tipでは12.2秒。こちらもTipの方が優れています。また、燃費が10%程度向上したことも発表され、6MTで12.8km/L、Tipで13.6km/L(こちらもTipの方が良い)。最高速度はともに310km/h。
特筆すべきは「スポーツクロノパッケージ・ターボ」。「シフトレバーに隣接する」ボタンを押すと、オーバーブースト機構が働き、ブーストが最大0.2Bar上昇(10秒)する機能です。その他も可変タービンジオメトリー、電子制御多版クラッチを使用した新しい4WDシステム、外装では初めて採用されたLEDインジケーターライト等、新技術がふんだんに盛り込まれています。専用サイトはオーケストラをイメージした荘厳なイメージ。
発売はドイツにおいて2006年6月24日から。
::GT3RS:: 2006年5月29日に発表。GT3と同じ3.6L/415馬力ながらも、20kg軽量化されているため(+シングルマス・フライホイールとクロスミッションで)0−100km/h加速は0.1秒早い4.2秒。最高速度は310km/h。 ボディは外側もカレラ4のものが採用されたため、GT3に比べ44mmワイドに。特徴的なのはボディカラーで、アークティックシルバーとブラック(メタリックと記載されていないのでたぶんソリッド)の他、オプションでオレンジとグリーン。エンブレムとホイールはボディカラーによってオレンジもしくはブラックとなるようです。
::タルガ:: 2006年7月に発表。4WDシステムを採用し、ワイドボディとなりました。サイドウインドウ上にシルバーのアクセントが入り、他の911とは異なるラグジュアリーっぽい雰囲気を醸し出しています。日本への導入はTipのみ。発表時のイメージカラーはメタリックオレンジ。
::ターボカブリオレ:: 2007年5月8日発表。ターボ同様のパワーユニットに、わずか70kg増に抑えたカブリオレ・ボディ。歴代最強のカブリオレです。リヤウイングのリフト量やサスペンションの設定をクーペモデルと微妙に変えるなど、カブリオレ専用チューニングが施されています。イメージカラーは(たぶん)マロンメタリック。専用サイトはこれまた荘厳なイメージ。
::GT2:: 2007年7月17日発表。事前にカタログが流出してしまい、そのために急遽発表したのではないかという憶測も流れた疑惑の中での発進です。イメージカラーはポルシェとしては非常に珍しいバサルトブラック。プロモーションムービーはまるで映画のようで見ごたえがあります。キャッチフレーズは「Request Requiered=尊敬に値するクルマ」。リヤビューからのショットが多く、デザインにおいても最も力を入れたのがリヤセクションとのことですが、「この車の前を走ることなど不可能」というポルシェ社の自信の表れなのかもしれませんね。
::GT3CUP:: カップカー。毎年発表されているようですが、年ごとに微妙な変更もあるようです。
::997カレラフェイスリフト:: PDK、新設計の直噴エンジンを搭載して登場。灯火類にLEDを搭載し、前後バンパーの意匠、ドアミラーやインテリアの一部が変更されています。カレラ、カレラS、カレラカブリオレ、カレラSカブリオレともに2008/6/6発表。
>>スペシャルサイトはこちら ::997カレラ4フェイスリフト:: 変更の内容はカレラシリーズに準じますが、リヤガーニッシュが装着されているのが特徴ですね。4WDシステムも電子制御の「PTM」へ。カレラ4、カレラ4S、カレラ4カブリオレ、カレラ4Sカブリオレともに2008/6/25発表。
>>スペシャルサイトはこちら ::997タルガフェイスリフト:: やはり変更の内容はカレラシリーズに準じますが、「カレラ4」同様リヤガーニッシュが追加されています。タルガ4、タルガ4Sともに2008/7/28発表。トランスミッションはPDKのみ、価格はタルガが1466万、タルガ4Sが1618万円。
>>スペシャルサイトはこちら 上へ戻る インテンシブ911トップページへ |